秋の小さなHappy [今日のHappy]
群馬県南牧村「蝉の渓谷」
ここのところしばらく、「おでかけ」を控えていた小生だったが、身の回りが少し落ち着いてきたので、妻と老母を連れて近くにドライブにでかけてみた。
しばらくいい天気が続いていたのに、この日は珍しく朝からどんより、家を出る頃にはついに雨が落ち始めるという、消してドライブ日和ではなかったが、せっかくの機会なので、予定通り家から1時間ほどの南牧(なんもく)村に向かった。
同じ名前の村が長野県にもあるようだが、あちらは「みなみまきむら」、こちら「なんもくむら」は群馬県の南西部に位置する小さな村で、2008年に「高齢化率日本一」となったことで、注目を集めた。なんと人口の55%以上が65才以上なのだそうだ。ちなみに2005年度を基準とした30年後の人口減少率と少子化率でも日本一だそうだから、まさに過疎化と高齢化という日本の山村の問題を凝縮したような村だ。
今回南牧村に行ってみようと思った理由は2つ、ひとつはまだ少し早いかもしれないが「蝉の渓谷」の紅葉を見てみたかったから、そしてもうひとつは(実はこちらがメインなのだが)妻と母のリクエストが「南牧のお菓子がたべたい」だったからだ。この南牧村というところ、山深い地にもかかわらずお菓子がおいしい。とくに「おまんじゅう」など「あんこ」系は、甘いもの好きではない小生が食べても、おいしさを認めないわけにはいかない。村内磐戸(いわど)地区に複数あるお菓子屋さんは、それぞれに工夫して得意のお菓子を競っているのだ。そんなわけで小生の家では「和菓子は南牧がいちばん」ということになっている。
さて、そんなわけででかけた南牧村だが、天気はいまひとつで、「蝉の渓谷」の紅葉もまだちょっと早い感じだった。しかし、岩を穿つ清流は見事に澄んでいて、山の空気とともにまさに「心洗われる」ような景色をひさびさに見ることができた。帰りには女性たちが第一目的とするお菓子ショッピングを楽しんだことは言うまでもない。秋の半日、ホントに小さな旅だったが、身近なところにでささやかなHappyを感じられたひとときだった。
それにしても、この南牧村をはじめとするいわゆる限界集落の村のこれからはどうなるのだろうか。豊かな自然があっても、昔に比べて道路が格段に良くなっても、行政が様々な工夫をこらして観光資源の開発を試みても、そしてここのお菓子屋さんのような古くからの技術を大切に守っている人たちがいても、人口の流出は止まらない。小生が知っているだけでも、この村は6校あった小中学校が今はわずか2校になってしまった。子どもたちが減ってしまっているのだ。山里の村の活力はどんどん失われていく。
小生はどこの国でもいちばんその国らしいところは「いなか」に残っていると思っている。思えばこの国にとって「戦後」という時代は「いなか」的なものを切り捨て続け、国中を都会の「ようなもの」にしようとしてきた時代だったのではないだろうか。そろそろ小生たちは、その結果得たものと失ったものをきちんと見つめ直して、本当に大切なものが何なのかをそれぞれが考えていかなければならないと思う。まあ、そんなことを考えるようになったのは、人生の折り返し点を遙かに過ぎた年令のせいかもしれないが・・・。
ご無沙汰していました。
群馬にはきれいな山林、渓谷、川がたくさんありますね。
以前よく行っていた所は照葉峡という所です。秋だけでなく夏も素晴らしい渓谷でした。
by tamara (2009-11-16 20:58)
tamaraさんお久しぶりです。小生は信州山田温泉付近の渓谷のすばらしい紅葉が印象に残っています。山国の楽しみですね。
ところで、ブログの更新というものもなかなか根性を要するものだと、最近感じています。あまり構えず、自然に、平凡な日常を綴れば良いのだと思ってはいるのですが、なかなかだめですね。
折々の楽しいできごとなど気軽に載せて、ホントのMy Happy Lifeなブログにするのが目下の目標です。これからもよろしく。
by jmh (2009-11-16 22:26)