南信濃遠山郷ツーリング~天空の里をめざして~ [バイク系]
「天空の里」下栗
近頃はすっかり「名ばかりバイカー」の小生が、久々にお泊りツーリングにでかけることになった。きっかけは、これまで毎年のように神戸からバイクを走らせて小生宅に遊びに来ていたY.H氏と、群馬と神戸の間で落ち合おうという相談がまとまったためだ。目指したのは南信州飯田市の山あいにある「遠山郷」、Y.H氏がかねてより行ってみたいと思っていたという「天空の里下栗」のある場所だ。最近すっかりツーリングをごぶさたしていたOPI氏に声をかけたところ快諾、まだ梅雨明け宣言が出されない7月15日、道中の天気を気にしながら飯田に向かった。
小生とOPI氏の住む群馬の西端から飯田までは200キロほど、高速と一般道をつないで4時間ほどで到着、300キロ以上を走ってきたY.H氏と無事合流し、最初の目的地の「しらびそ高原」に向かった。
しらびそ峠(標高1833メートル!)にて
しらびそ高原に向かうルートはしっかりした舗装路だが、何しろ山が深い。決して広くはない曲がりくねった道ではコンパクトな「セロー250」を操るOPI氏が圧倒的に有利だ。近頃年のせいかスポーツスター1200の重さをひしひしと感じている小生にはうらやましい限りだ。そろそろダウンサイジングかな・・・とマジで思ってしまった。
そろそろ重量がきつくなってきた小生の愛車
しらびそ高原のてっぺんには「しらびそハイランド」がある。この山の上に立っていることが不思議にも思える立派な施設だ。こちらでランチ。写真を撮り忘れたが、おそばがおいしかった。
しらびそハイランド、宿泊もできるようだ。赤白のCB1300がY.H氏
しらびそハイランドから下栗の里に下る途中に「御池山隕石クレーター」がある。これは直径約45mの小惑星(隕石のかたまり)がおよそ2~3万年前に御池山南東斜面に衝突した跡と考えられていて、御池山の尾根沿いを中心にクレーター地形が残っているのだそうだ。展望場所から眺めてみたが、いまひとつくっきりしたものではなく「ふ~ん、なるほど・・・」という感じだった。
隕石クレーター展望場所にて。この下に隕石跡がある
さらに下っていよいよ今回のツーリングの最大の目的地「下栗の里」だ。ここは道沿いにある駐車場(休憩所・おそばやさんもある)にバイクを停め、山道を歩くこと約15分、ようやく展望台に到着できるという、なかなかの場所だ。林の中の山道でひと汗かいて到着した展望台からの眺めもさることながら、吹き上げてくる風の爽やかさがひとしおだった。
「下栗の里」駐車場とおそばやさん
山肌にしがみつくように広がる集落、下は数百メートルの谷だ!
今回の目的を果たしてあとは宿へ。天空の里からはだいぶ下って、遠山郷「いろりの宿 島畑」へ。大きな水車が目を引く宿だ。一日走った疲れを大きなお風呂で癒して夕食。目の前に並ぶのは鹿肉に猪鍋、ヤマメの塩焼きと、まさに山の幸。再会を祝い一日の疲れを癒して乾杯した。
「いろりの宿 島畑」かつては小学校だった場所だという
山の幸オンパレード、ヤマメはとても上品、右手黒っぽいのは鹿肉、コロッケも鹿肉入り
猪鍋、肉は柔らかく、ややクセがあるのがまたいい
山の宿のいちばんの贅沢は「静かな夜」、還暦オヤジライダーたちにはなによりのもてなしだ。飲み、食い、語って、あとは寝るだけ・・・こういうシンプルな旅がうれしい。さすがに一日走った疲れで全員爆睡!
こちらの宿、気さくなご主人と「山肉」たっぷりの手作りの夕食、そしてとにかく静かな環境で、満ち足りた気分で朝までぐっすり眠った。そして楽しみな朝ごはんの時間。今朝も山の幸が並んだ。
ヤマメの唐揚げ、これは絶品
蜂の子(左)とイナゴ(右下)そして地蜂(右上)、まさに南信州の珍味
ゆったりとした時間を過ごして出発、ここから群馬までは約250キロ、神戸までは300キロ以上、再会を約束してY.H氏と別れた。交通量の比較的少ない一般道を走るのも楽しい。帰路はついに高速を使わず、ほぼ250キロを下道だけで走りきってしまった。
久々の遠出ツーリングでそれなりには疲れたものの、こんな時期にもかかわらず雨具の世話にならなかったのは日頃の「心がけの良さ」か?まったくラッキーだった。クルマの旅では味わえない生の風を感じ、ただひたすらに走ることだけを目的とする旅、それがバイク旅の醍醐味だ。しばらく忘れていたバイクの楽しさを思い出したHappyな夏のツーリングになった。
矢筈トンネルは、日本一長い「無料のトンネル」だそうな
トンネルに向かう道路はすごいループ、シュールな風景だ
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